2010 年 4 月 のアーカイブ

2010 年 4 月 22 日

本日の授業4/22 [三和高校]

今日の1年生は情報と北海道科・郷土の歴史。

情報では早速パソコンを使用。時代の流れか、キーボードは片手の人差し指一本で、のような生徒は一人もいません。

そして1年生の北海道科・郷土の歴史は、亀貝校長自らが教鞭を振るう目玉授業です。

1年生0422:情報 1年生0422:北海道科


 

2年生は生物と英語。

生物では、担当スタッフいわく「人を人たらしめた」農業を実際に体験します。

2年生0422:生物


 

3年生は総合と数学。

総合では「生きていくために」というテーマでの学習が始まりました。

3年生0422:総合


 

午前授業は今週で終わり、来週からは通常授業です。

2010 年 4 月 20 日

一日にふたつの春

新藤 理

 私が担当するフリースクールには、卒業式(新しい旅立ちを祝う集い)はあるけど正式な入学式はない。フリースクールでは四月よりも年度途中から入学してくる仲間のほうがずっと多いためだ。三和高校には四月にしっかりとした入学式の場面があって、列席しているとちょっとうらやましくなってくる。  緊張した面持ちで最前列に座る新入生に目を向ければ、ついこのあいだフリースクールを卒業したばかりの顔ぶれが席の半分以上を埋めている。フリースクール出身ではない、初めて出会う子たちとの関係はどうかな、とちょっと気をもんでいたけれど、気づけば知らないはずの子にも笑顔で話しかけている。初めて会うその相手も、その笑顔につられてか、いつのまにかリラックスした表情になっている。そうそう、AちゃんやB君はフリースクールにいた時もこんなふうにいい役割を果たしてくれていたもんなあ…ついこのあいだのことをやけに懐かしく感じながら、真新しいクラスの空気を見つめていた。  会場には、三和高校を卒業したばかりの先輩たちもたくさん足を運んでくれた。新大学生、新社会人、そして新浪人生などなど。その中のひとり、C君が私を見るなり「ああ~、新藤さーん!」と抱きついてきた。長い付き合いでそれなりに気心の知れた彼だけど、こんなふうにスキンシップを求めてきたのは初めてかもしれない。どうだい大学生活は? と聞けば、「もう…辛いっすよ。毎日泣いてます」という。おやおや。  何が辛い、というわけではないけど、何となくその場の空気になじめない、ついていけない自分がいる。それまでの高校生活があまりに楽しすぎたせいか、どうしても満たされない寂しさを感じてしまう。私にもそんな時期がたしかにあった。自分の弱さゆえのこととはいえ、あれはけっこうキツかった。C君が抱えている辛さがあの時の自分と同じだとすれば、それを越えた先の景色はきっとすばらしいはず…そう思って、やけに力を込めて彼を励ましていた。  そんなに久しぶりでもないはずの卒業生たちだけど、新しい出会いがあふれ、ときに翻弄されるこの時期の再会は、どんなにお互い心強いだろう。春は出会いと期待の季節。そして、それまでに自分を育てて過ぎ去っていった時間の尊さを知る季節。どちらの春も、私にはとてもまぶしく沁みてくる。たくさんの芽が、どうか美しく開きますように。 

2010 年 4 月 19 日

入学式 [三和高校]

札幌自由が丘学園三和高等学校の2010年度の入学式は本校と札幌学習センターの2回行いました。

17日(土)は本校での入学式。「月1コース」への新入生6名を迎えました。

和寒町長をはじめ町議の方、教育委員会の方、地域の方々が多数がお祝いに参加してくれました。

式典が終わってから上級生たちが心を込めてつくったケーキなどでのお祝いのパーティ。もうすっかりうちとけた皆さんでした。



18日(日)は札幌学習センターでの入学式。「全日コース」への新入生13名・2年次転入生1名の計14名を迎えました。

こちらにも教育長はじめ和寒町教育委員会の方々がお祝いにかけつけて下さいました。

式の後、自己紹介をしたり、連絡先を交換したりと、すぐに交流がはじまりました。

入学式(札幌)


 

新しい仲間を迎えて、今日からみんな揃ってのスタートです。

今年はどんな学園生活が待っているのでしょうか。スタッフも非常に楽しみです。

2010 年 4 月 12 日

春…新しい挑戦

                                                                     学園長  杉野建史

学園に勤務するようになり、15度目の春を迎えています。この校舎では8回目の春を迎えています。

私たちが掲げている教育理念の一つに「今一歩の挑戦」があります。これまでに在籍した生徒はそれぞれが自分の挑戦をし、一歩ずつ前進してくれました。そして2010年度、3年生のS君と2年生のY君が「函館へのツーリングに挑戦します」と宣言しました。もちろんバイクでなく自転車です。2人はこれまでにツーリングの経験は全く無く、これからトレーニングを積んで夏休みに函館へ行く計画をたてています。

これまでに何度か、「サイクリング同好会をつくろう」と言う声は上がりましたが、声だけにとどまっていました。しかし、昨年度末から2人が本気で考え始め春休み中にトレーニング第1弾、小樽までのワンデイツーリングを行いました。報告によると、往路は天気が良く、復路は雨に見舞われたそうです。まだ寒さ残る4月初めでしたので、雨に打たれ風に吹かれかなり体力を消耗したとのことでした。それでも次のトレーニングを2回考えているようで、新千歳空港へのワンデイツーリング、2日かけての登別ツーリングを近々実行するようです。

私は本格的なツーリングの経験はありませんが、小学4年生の時に小樽。5年生の時に支笏湖。6年生の時に月形までワンデイツーリングをした経験があり、1日100?くらいの自転車経験があります。朝早く自宅を出発しその日のうちに帰宅するというもので、おにぎりと飲み物、簡単な工具を自転車の荷台にくくりつけて地図を見ながら黙々とペダルを漕ぎました。当時は土曜日に学校の授業がありましたので、日曜日にツーリングをして当然翌日は学校へ登校しました。自分の遊び(趣味)ですから学校を休む理由になんて当然なりませんし、休もうとも思いませんでした。へとへとに疲れることが楽しかったのかもしれません。毎日疲れ切るまで本気で遊ぶことが大好きでした。日常の遊びの中に「小さな挑戦」がありました。

2010年度、自分達で見つけた「挑戦」に取り組む生徒達と一緒に、「サイクリング同好会…函館ツーリング」に私も挑戦したいと考えています。S君、Y君、ここで宣言したから必ずや挑戦を成功させましょう。

2010 年 4 月 11 日

教育機会の平等を!

                                                                                                    亀貝 一義 

今、政府は「青少年目安箱」を用意して国民からの意見を募集している。4月20日締め切りの「募集」に、「『子ども・若者ビジョン(仮称)』の作成に向けた御意見募集」がある。次のような趣旨である。(http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/kwhonbu/bosyu.html

現在、内閣府では、子ども・若者育成支援推進法(平成21年法律第71号)第8条の規定に基づき、子ども・若者育成支援施策の推進を図るための大綱(「子ども・若者ビジョン(仮称)」)(以下「ビジョン」という。)の作成に取り組んでおり、ビジョンの骨子案[PDF:107KB] を決定しました。
ついては、今後のビジョンの作成の参考とするため、ビジョンに盛り込むべき事項について、以下の要領により、広く国民の皆様から御意見を募集します。

札幌自由が丘学園を代表するひとりの立場で次のような意見を送った。できれば、多数の方がたが意見を送って欲しいと思う。

私は札幌市で20年近い期間不登校の児童生徒のための学びの場と安心できる居場所を作ってきました(フリースクール)。参加するスタッフも父母たちもいて満足していますが、公的な支援がありません。従って毎月の父母負担も35,000円になっています。しかも教師の賃金は公立学校のそれの半額以下です。
昨年、「特区制」によって株式会社立通信制の高校を立ち上げ、不登校や高校中退した若者たちのための学びの場を進めています。規模はフリースクールと高校あわせてもまだ100名以下ですが、子どもたちと父母にとってはきわめて貴重な「学校」になっています。これをさらに安定的に進めるために次ぎのことを要望します。

1.フリースクールへの公的支援をぜひお願いします。原籍学校の校長は、本学園通学を「出席」として扱っています。またフリースクール札幌自由が丘学園は個人経営ではなくNPO法人です。何よりも1993年以来、不登校の子どもたちのサポートという実績をもっています。すなわち、フリースクールであってもきわめて「公的な存在」であると言えます。このようなフリースクールは今の社会と少なくない子どもたちにとっては無くてはならない存在です。公的支援(一定の教師の人件費と物件費相当)を要望します。
私たちの学園でいえば、年間1,000万円の支援があれば、安定的経営もできるし、父母負担を月額10,000円以下にできます。当面は2名の常勤職員の賃金(他にボランティア)、家賃等に当てることができます。
2.特区高校を私立学校として助成の対象校にしてください。学校教育法第一条校であるにもかかわらず助成から外されています。きわめて不公正です。私たちの通信制学校であれば、だいたい500万円程度は助成されているようです。希望しない学校もあるでしょう。しかし希望する特区制学校に対して一般の私立と同じく助成を行うべきです。
3.上の2に関連して、もし特区学校を私立学校として扱うことが難しいというのであれば、学校法人移行を容易にできるような措置を都道府県単位ではありますが、行うべきです。

 以上のことは、今の政府が指向している「新しい公共」路線にも合致するし、今の子どもたちの置かれている現状への重要な打開策にも当たります。

 教育機会の平等を前進させる趣旨である。