2012 年 9 月 のアーカイブ

2012 年 9 月 25 日

ふるさと再発見?

桑名 八重

学園スタッフはとても“チャリ通”率が高い。 自動車通勤禁止ということもあるが、交通の便もいいがやはりチャリの小回りが利くという点が大きいから、運動も兼ねてチャリ通を通している。 本格的なバイクの方もいらっしゃるが、私は俗にいう通学サイクルというやつだ。

高校時代からチャリ通をしているが、最近はすごく街並みを見ていることに気づいた。
以前は、出発地(自宅)→到着地(学校)の間にどんなお店があるかとか、どんな犬がいるかとかまったく見ていなかったように思う。

一時期バス通勤・電車通勤になり、再び自転車が主要な交通手段となり、ずいぶん色々なものに目がいくようになった。
自転車で行くちょっとゆっくりぎみのスピードのせいか、それとも私自身の変化か・・・。

「ここの花壇、花咲いたんだ」「新しいお店がOPENしてる!」「今度の日曜イベントあるんだ・・・。」
ゆっくり歩くのとは違い、スッと流れていく瞬間ではあるけれども色々なものが目に入ってくる。

長く札幌にいるけれど、今更ながらに気づくものも多い。
近くのお寺の鐘は夕方6時に必ず鳴ってるとか。じつは公園の銀杏並木がすごくきれいだとか。

学園の周りをはじめ、札幌市内中心部はかなり再開発が進んでいる。
古い昔からの石造りの倉庫が取り壊されたり、リノベーションされたり。
どんどん街の姿が変わっていくのも感じる今日この頃です。

あんまり街並みに関心のなかった高校時代の私が覚えている街並みも、
今の街並みも私たちが暮らす街なんだなと思う。

変化することは悪いことではないけれど、
どんどん変わっていく様子にちょっとさみしく感じる時もある。
少しでもたくさんの街の姿を見ておこうと思う。
また、新しい発見があるだろう。

チャリ通は街を知る絶好の機会だ。

2012 年 9 月 13 日

副担任

                                          三和高校 副担任 田房絢子

修学旅行が終わった。今回も副担任として同行。担任とは違った目線から生徒を見ているので、毎回のことだけど担任とはちょっと違った味わいがある修学旅行となった。

初めて修学旅行に同行したのは2004年。高等部で言うと2期生だった。担任外で同行したので、陣頭指揮をとったり、ミーティングをしたりというのを後ろから見ていた。自由が丘の修学旅行とはどういったものかを学ぶ初めての機会でもあった。

その翌年、初めて担任としての修学旅行。当時の流れでは生徒たちと行き先を決めていたので、その年は関西になった。今でもあのクラスは沖縄・与論島ではなく、関西で正解だったねと笑い話になる。どこか地味な3期生。若さはち切れない3期生。全員で八ッ橋作り体験をしたのを思い出す。作務衣みたいな作業着に白い作業帽子。お互いにその姿を見て笑い合っていた。清水寺に行っておみくじをひいたら凶が出たから引き直した。いろいろなお寺を見て回った。奈良では鹿の大群に囲まれて服を噛まれて大笑いした。

そんな愉快なメンバーが自主研修の時には無事で帰ってくるか心配で心配でいてもたってもいられなかった。行き先はわかってはいるけど、なにかあったらどうしよう。変な人たちに絡まれないだろうか。道に迷ったらどうしよう…。今思えば「そんなこと」で済ませられることが、当時の私にとっては「大事(おおごと)」だった。「そんなに心配しなくても大丈夫」と何度も何度も現副校長になだめられたのを覚えている。そしてそんな心配をよそに、無事に帰還し武勇伝を聞かせてくれる彼らの姿を逞しく思ったのをはっきりと覚えている。かわいい子には旅をさせろというのはこういうことか…。

初めての担任として多くを教えられたクラスだった。そんな彼らももう20代半ばになろうとしている。社会に飛び出してがんばっている子も、紆余曲折して踏ん張ろうとしている子も、パパやママになって子どもを連れて遊びに来てくれる子もいる。担任として引率した初めての修学旅行。彼らの心にはどんな風に残っているだろうか。

修学旅行。高校生活において一番・二番を争うくらいのビックイベントである。それを一歩後ろから見守る副担任であることを嬉しくも思うし、ちょっと少し寂しくも思う。そしてちょっと寂しいから、ここぞとばかりにあらゆる所で生徒と戯れようと目論んでいる「副担任」の私である。