2017 年 2 月 のアーカイブ

2017 年 2 月 28 日

春はあけぼの。

 高村さとみ

 料理漫画が好きだ。

 「きのう何食べた?」「花のズボラ飯」「高杉さん家のおべんとう」「甘々と稲妻」「いぶり暮らし」。どれも日常の自炊をテーマにしている。これらとはやや趣旨がちがう漫画で「ワカコ酒」というものがある。20代の女性が一人店に入って酒を楽しむ漫画だ。内容はおつまみとそれに合わせた酒の描写が大半を占める。私も20代半ばから一人飲みを始めた。多人数の飲み会も楽しいが、一人だと自分の飲みたいお酒、食べたいおつまみを自分のペースで楽しめる。家でも店でも楽しい。飲むお酒はもっぱらビールか日本酒である。好きなおつまみナンバー1を決めるのはとてもとても悩ましい。その時の気分、家で飲むのか、店で飲むのかなど状況によりけりだ。
 疲れているときはジャンクなものが食べたくなる。ポテトチップスのような菓子類やコンビニのレジ横に並ぶコロッケ、唐揚げなど。逆にこういうものを店で頼むことはほとんどない。たまに無性にソース味のような濃い味が食べたくなる時もある。これらには第3のビールがいい。すっきりしたビールと油、濃い味の組合せが好きなのだ。
 気分が良いときも落ちているときも日本酒がいい。気分が落ちているときには熱燗で体からあたためたい。ゆっくりじっくり飲むには塩辛や酒盗、ホタルイカの沖漬けなどの珍味。ちょびっと食べて、ちょびっと飲んでで永遠に酒がすすむ。気分の良いときは冷酒。日本酒はどれも好きだが、フルーティな香りの広がるものが特に好きだ。冷酒に合わせるならあたたかいおつまみがいい。おでんや煮物は具もおいしいが、正直だし汁だけでもおいしく飲める。
 店にあるとつい頼んでしまうのは、レバーやモツ煮などの内臓系。家で飲むときは上記のように安く手軽なものがいいが、店では家であまり食べないものを食べたい。レバーはたれで、焼き過ぎていないふわふわのものがいい。焼き鳥にはビールだ。
 漬物や刺身などさっぱりした味わいのものには日本酒がいい。刺身はそのままでも昆布じめでも漬けでも全ておいしい。牡蠣もあればつい頼んでしまう。焼きか蒸しでレモンをかけたい。おととしの夏、福島で食べた牡蠣が忘れられない。北海道で食べるものと形からしてちがう。まんまるでぷっくりしていて大きい。1つ食べるだけでもものすごい満足感だった。(以降、300余段までつづく)

2017 年 2 月 20 日

「怖さへの挑戦」

                                              渡辺莉卯

突然だが私は道産子にも関わらず、昔から氷道というのがかなり苦手である。

小学生の頃、私に住んでいた地域では同じ地区の児童数名で集団登校するのが決まりになっていた。私のいた地区でも1年生から6年生まで10数名で待ち合わせをしてから、毎日登校していた。

私が小学校1年生の時、冷え込んだ風が頬を突き刺すような冬の朝のことだった。
いつもように皆でぞろぞろと登校していたのだが、ある場所で私はまったく動けなくなってしまった。実は私達の住む地区は坂の上にある。学校に行くにはまずこの長い坂道を下りなければいけなかったのだが、この日は前日からの寒気の影響でその道がツルツルに凍っていたのだ。

幼い私は、生まれて初めて見る1歩でも踏み出すだけで滑り落ちていきそうな長い氷道を前に、恐怖ですっかり足が竦んでしまった。そうこうしている内に周りはどんどん先に進んでいき、置いていかれる不安もあって半泣き状態だった。それでも情けないことに一向に足が前に出ないのである。

結局最後までどうしても1人で歩けず、優しい上級生に手をひかれながらゆっくりゆっくり下りていった。それ以来、私は氷道がすっかり怖くなってしまったのだ。

つい先月、数名の生徒と一緒にスケート実習に参加してきた。
氷上を歩くのが怖い私にとって、なんと十数年ぶりのスケートリンクだ。怖さを抱えつつ、それでも生徒と手をつなぎながら一緒に滑り、ヨロヨロしながらも最後まで楽しむことができた。それでもまだまだ上達までには程遠い感じである。

怖いことや苦手のことは誰にでもあると思う。怖さへの挑戦はいつだって大変だが、それでも自分のペースでくりかえし取り組んでいくことでいつか怖さに打ち勝ち、できた!という自信に繋げていきたいと今でも強く思う。

2017 年 2 月 20 日

女ともだち

 桑名 八重

先日、久々に学生時代の友人に会った。
約1年半ぶり。

同じ市内に住んでいるが、たまーに会う間柄で気がついたら今回はこんなに日が経っていた。

彼女とは女子大の4年間を一緒に過ごした。
ゼミは違ったものの、ほぼ同じ講義を受講しお昼ご飯も一緒に食べていた。
学校によって女子校は雰囲気が違うと思うし、私たちはお互い高校まで共学だったのでずいぶんさばさばした女子大ライフだった。
意外とお一人様行動も多かったし。一緒に過ごしていた他の友人もそういうタイプばかりだった。

私はなんだかいつも忙しい学生で、学内では一緒に過ごしていたが学外で遊ぶことはほとんどなかった。
卒業式の日、彼女を含め友人たちに
「あんたと飲みに行ったり、遊んだ記憶ない。帰り道が一緒になったのも試験の日くらいだったわ~」
と言われるほどだった。

そんな私なので、卒業後も友人たちと頻繁に連絡を取る事もなく会う事もなく。
なんせ、携帯を持ったのも大学卒業後なので、番号を知らせていないし、知らないし。
かなり不義理なことしています(高校時代の友人からは行方不明扱い。しょうがないが・・・)。

そんな中、彼女とだけは年賀状などで細々と連絡が続き、お互いに地元に戻ってからは年1ペースで会っていた。

会って何を話すわけでもなく、近況やお互いの子どもの事、日常のちょっとした疑問など。
取り留めもなく2時間ほどうだうだと話す。
ただ、それだけの時間です。

そんな関係でいいと思っている。
学生時代に出会って、ほぼ20年。あの頃と変わらずに付き合える友人関係が、嬉しいのです。

その彼女が4月から地元を離れることになった。
数年前から聞いていたが、忙しなく過ごしていた私はまだ2,3年先だと思い込んでいた。
正直、びっくりして寂しかった。

もうしばらくは帰省以外では戻れない。
今までだって頻繁に会っていた訳ではないが、とても寂しい。

永遠の別れではないけれど、次にいつ会えるのか。会える機会を大切にしたいと心から思う。

私たちはたくさんの人と関わりながら生きている。
けれど、ずっと関わりが続く相手は意外と少ないのかも知れない。その中でも私はマメではないので特に少ないと思う。
それでも人との付き合いは大切にしたいと思っている。

今、高校生活を送る生徒たちにはぜひ、一生つながれる友人を作ってほしいと思う。
いつか、昔の自分をふり返るとき、一緒に思い出話ができる友人がいることはやっぱり嬉しいことだから。

2017 年 2 月 13 日

かっこつけたいお年頃?

本間 香菜 

 先日スノーボードに行ってきました。


 私は、数年前までスキーリゾートで有名な町に住んでいました。就職でその町に引っ越した事をきっかけに、ボードを始めました。最初の数年は、仕事帰りや休日には、山へ行ってちょっとだけ滑って温泉に入って帰ってくるという贅沢な生活をしていました。しかし、腕の骨折をきっかけにぱったりと山に行かなくなり、町を離れてからは滑りたいと思っていても、なかなか山へ行く機会がなく、今回のボードはなんと、約4年ぶり。昨年末から、時間を見つけて行こうと計画し、やっと行ってきました。

 久しぶりにボードに行こうと決意した理由は、来週の『ウィンタースポーツデー』。生徒の前でかっこ悪い姿は見せられない...と思い、わざわざスキーリゾートの町から元後輩を呼び出して、ウィンタースポーツデーの実施場所である手稲スキー場に行ってきました。
 もともと究極の運動音痴な私なので、長くボードを続けていたわりに上手に滑れると言うには程遠く、さらに、長い間行っていなかった事で体力も筋力も衰え、滑り方もすっかり忘れていました。その日は、1日滑って、なんとかリフトの乗り降りや滑り方をなんとなく思い出して、上から下に降りてこられるぐらいの感覚を取り戻しました。久しぶりに滑ってみて、事前に練習できて本当に良かった!と心から思いました。

 普段の私は、「かっこつける」という言葉は全く似合わず、もともと「かっこつけたい」と思うこともほとんどありませんでした。しかし、学校では「かっこつけなくては」と思うことが多々あります。授業中に予想外の質問が来た時、苦手な運動、初めてのカヌーやスノーシュー、保護者会、三者面談など...この1年は様々な場面でどきどきしながらも、その様子を周りに悟られないようにしてきました。とは言っても、気合いでカバーできない事も多々あり、生徒に突っ込まれる事もあります...。
 今年の冬季スクーリングでは、1年生のそば作りに同行しました。その際、そばを切る作業を少しだけ手伝わせてもらったのですが、そばをきれいに切るための定規の役割をする『のし板』をそばと一緒に切ってしまい、そばの中に木くずが混ざってしまって、生徒に笑われるというハプニングがありました。また、昨年実施した、クラスの保護者会の後にも、保護者の方から「先生、緊張していたでしょ~?なんも緊張しなくてもいいのに~。」と声をかけてもらいました。

 暖かい言葉を頂いて、とてもありがたい気持ちと、もっともっとしっかりしなくてはという「かっこつけたい気持ち」を感じる今日このごろ。今後も日々たくさんの経験を重ねて、自然と「かっこつく」ようになりたいと未来の自分に期待しています。 
 ウィンタースポーツデーまで、あと1週間。生徒の前でかっこよくボードを滑れるように、毎日10回のスクワットを頑張ります!!