新しい旅立ちを祝う集い
各学校で卒業式が行われるこの時期、
フリースクール札幌自由が丘学園でも卒業を祝した「新しい旅立ちを祝う集い」が開催されました。
(卒業式」と呼んでいないのは、学校を卒業するしないに関係なく、この時期にフリースクールを旅立つ人をみんな温かく送り出したいという気持ちからです)
毎年この集いは、卒業式に近い厳粛な雰囲気で、合唱発表なども交えながら行ってきました。
しかし、今年のメンバーは何となくそうしたやり方がしっくりこない様子。
三学期に入ってから生徒たちとあらためて相談すると、
「卒業生と過ごせる最後の機会だから、どうせだったらみんなでワイワイ楽しめる一日にしたい」
という希望が出たのです。
ここで柔軟に方針を再検討できるのが、フリースクールのフリースクールたるゆえん、のはず。
生徒たちとアイデアを出し合いながら、今年はパーティーと式の二部に分けて一日を構成し直しました。
保護者の皆さんもパーティーから参加して、おいしい手巻き寿司と麻婆豆腐を用意してくださいました!
しかし、この「キケン」とは...!?
実はある生徒から「麻婆豆腐は激辛がいい!」とリクエストがあったため、ノーマルバージョンの他に特別仕様も何皿か作っていただいたのです。
激辛、でも激旨でした!
パーティーの司会は在校生。
乾杯の音頭は卒業生。
年度の最後までこの手作り感。素直にいいなあと思います。
シュールな回答多発の大喜利大会で大笑いして
ギターと歌で送る「3月9日」にしんみりして
そんなパーティーの後は卒業証書の「受領」式。
(卒業生が主役なので、証書を受け取る側が主語になるよう「受領」という表現にしています)
ここでも在校生が司会。今までスタッフがやっていたことも、今年はいろいろ生徒に任せてみました。
なので、写真好きの生徒がカメラマンです。
卒業証書の内容は一人一人違うものです。
みんなと過ごした日々を思い返しながら、スタッフがそれぞれ向けに文面を考えました。
送辞と答辞も、誠実な気持ちがこもったものだったり、ユーモラスなものだったり。
何だか隅々まで一人一人の「らしさ」が出ていました。
こうして、9名の仲間を卒業生として送り出した「新しい旅立ちを祝う集い」。
生徒が希望したとおり、最後までワイワイ楽しく終われて本当によかったという安心感と、
みんなが帰ってポッカリした教室への寂しさと感慨深さと...
いろいろな感情を抱えながら、新年度への準備を重ねる春休みが始まりました。
でも、もう少しだけ、この感慨と思い出を味わっていたい気分です。
卒業おめでとう。また会おうね。