2019 年 3 月 のアーカイブ

2019 年 3 月 20 日

新しい旅立ちを祝う集い

各学校で卒業式が行われるこの時期、
フリースクール札幌自由が丘学園でも卒業を祝した「新しい旅立ちを祝う集い」が開催されました。
(卒業式」と呼んでいないのは、学校を卒業するしないに関係なく、この時期にフリースクールを旅立つ人をみんな温かく送り出したいという気持ちからです)

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毎年この集いは、卒業式に近い厳粛な雰囲気で、合唱発表なども交えながら行ってきました。
しかし、今年のメンバーは何となくそうしたやり方がしっくりこない様子。

三学期に入ってから生徒たちとあらためて相談すると、
「卒業生と過ごせる最後の機会だから、どうせだったらみんなでワイワイ楽しめる一日にしたい」
という希望が出たのです。

ここで柔軟に方針を再検討できるのが、フリースクールのフリースクールたるゆえん、のはず。
生徒たちとアイデアを出し合いながら、今年はパーティーと式の二部に分けて一日を構成し直しました。

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保護者の皆さんもパーティーから参加して、おいしい手巻き寿司と麻婆豆腐を用意してくださいました!

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しかし、この「キケン」とは...!?

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実はある生徒から「麻婆豆腐は激辛がいい!」とリクエストがあったため、ノーマルバージョンの他に特別仕様も何皿か作っていただいたのです。
激辛、でも激旨でした!

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パーティーの司会は在校生。
乾杯の音頭は卒業生。
年度の最後までこの手作り感。素直にいいなあと思います。

シュールな回答多発の大喜利大会で大笑いして

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ギターと歌で送る「3月9日」にしんみりして

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そんなパーティーの後は卒業証書の「受領」式。
(卒業生が主役なので、証書を受け取る側が主語になるよう「受領」という表現にしています)

ここでも在校生が司会。今までスタッフがやっていたことも、今年はいろいろ生徒に任せてみました。

なので、写真好きの生徒がカメラマンです。

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卒業証書の内容は一人一人違うものです。
みんなと過ごした日々を思い返しながら、スタッフがそれぞれ向けに文面を考えました。

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送辞と答辞も、誠実な気持ちがこもったものだったり、ユーモラスなものだったり。

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何だか隅々まで一人一人の「らしさ」が出ていました。

こうして、9名の仲間を卒業生として送り出した「新しい旅立ちを祝う集い」。
生徒が希望したとおり、最後までワイワイ楽しく終われて本当によかったという安心感と、
みんなが帰ってポッカリした教室への寂しさと感慨深さと...

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いろいろな感情を抱えながら、新年度への準備を重ねる春休みが始まりました。

でも、もう少しだけ、この感慨と思い出を味わっていたい気分です。

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卒業おめでとう。また会おうね。

2019 年 3 月 11 日

生徒の授業「人の気持ちになって行動することは本当に可能か」

ある日の授業「What's LIFE?」。
この日のテーマは「人の気持ちになって行動することは本当に可能か」でした。
なかなか深いこのテーマ。発案したのは生徒、そして授業を行ったのも生徒でした。

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授業者のK君は、まず
①自分と他人が違う人間である以上、人の気持ちに『なる』ことはできない
②でも、人の気持ちをできるだけ『考えて』、そこに近づこうと努力することはできる

という自らの考えを説明。
最初は「難しいな...」と戸惑っていた生徒たちも、具体例を交えた説明とK君の明るい調子でどんどん食いついていきました。

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K君は「自分の考えはこうだけど、みんなもいろいろと意見があると思うので、後半は話し合ってみてほしい」とグループ討論を提案。
すると各グループからは
「今まで『人の気持ちを考えるのって難しいなー』と思うのってどんな時だった?」
「さすがにその人に『なる』っていうのは...でも、役者さんなら役に入り込んで違う人生を経験したりできるのかな?」
など、楽しい議論がどんどん聞こえてきます。
中には
「あそこまで言われると、人の気持ちに『なる』ことができる場合も探してみたくなるよね~」と反論を完成させようとするグループも。
最終的には「まあ、K君の言うとおりなんだよね」というところに落ち着きましたが、その結論に至るまでのモヤモヤとした過程がまた面白いものなのです。

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つい先日まで公立高入試もあり、ここしばらくはラストスパートの雰囲気も強くありましたが、
やはりこんなふうに、じっくり語れてオリジナリティのある授業は楽しいものですね。

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K君、お疲れさま! ナイスチャレンジでした!

2019 年 3 月 6 日

授業もやっています(理科のようす)

年度も終わりに近づいたところで、「そういえば、行事のことはたくさん紹介したけど、普段の授業についてあまり触れていなかったかも!」と気づきました...。

ということで、今日はある日の理科の様子をご紹介。
生物と第1分野(物理・化学)の2クラスに分かれて学習しています。

こちらは生物クラス。

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細胞分裂の話をしています。
ピンクに見えるのは細胞の核。
「ちょっと気持ち悪いかも~」という声もありましたが、
みんなみーんな、細胞でできているのですヨ。

画像を見ながら、和気あいあいと(?)話し合っていました。

一方こちらは第1分野クラス。

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原子の成り立ちとイオンについて学んでいます。
なかなか難しそう...。でも頑張って話を理解しています。
人数は少ないけど真剣な様子でした。

そしてその時、スタッフルームでは中学三年生が自習に励んでいました。
ボランティアスタッフも協力してくれています。

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二人はこの時、まもなく控えていた高校入試に向けてラストスパート中。
過去問題を中心に、熱心に取り組んでいました。

今日は無事に入試を終えたはず。あとは天命を待つばかりです。
私たちスタッフも、しばらくは神頼みの日々です。