冬の学校と通学
亀貝 一義
北陸地方でのクルマの「立ち往生」のスゴさが問題になっています。まだ札幌は、雪の量も冬のシバレも堪えられる「想定内」のレベルです。
昭和20(1945)年前後の「思い出」です。私の過ごした和寒での学校生活に関連することですが、いつも今の時期、あのころの学校での寒さを思い出します。
暖房は当時マキストーブでした。まだ石炭はどこの家にでもある、という状態ではなく、地域のおじさんたちが山の木を春先に切ってきて、長さ1尺(約30センチ)ほど、太さも子どもが持ち運びができ、ストーブに入れられるように準備しておきます。
これを30本か40本ずつ前日に当番がストーブの近くに運んでおきます。
ストーブに火が入っても、当時の学校は、隙間風は入るし、そもそもシバレは、毎日零下20度以下なので、どんどん火を燃やさなければ温かくなりません。しかしその暖かさはストーブのまわりに限定されています。だから廊下側や窓際に席のある子どもは寒さに堪えながら授業を受けることになりました。時間ごとに席を交代しよう、と先生は指導してくれました。
ストーブのまわりに弁当を並べて温かいメシが食えるように子どもたちは工夫しました。
大雪の日は通学の道路も雪で歩くことができません。部落(地域ごとのかたまりで「○◎部落」と呼んでいました。例えば三和第一部落とか)のおじさんたちが馬に小さい木のかたまり(これをタマと呼んでいました)を引かせて子どもたちが学校に通うことができるように道を作ってくれました。
私などが体験していた暮らしの一端です。この70余年の間に暮らし方(学校で、通学で、弁当、その他いろいろ)がどんどん変わってきました。楽になり、温かくなり、便利になってきました。
北陸で大雪のために1000台以上のクルマが立ち往生しているニュースを知って思い出したことです。
カテゴリー: スタッフエッセイ
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