2009 年 2 月 7 日
天国と地獄・120分
1月31日
kitaraのステージに立つ。指揮者としてこのステージに上がるのは数えること4回目。
客席にはフリースクールの生徒たち、ブラスアンサンブル部の部員たち。そして引率も兼ねて応援に来てくださったスタッフや父母のみなさん。
1100名あまりの観客に見守られるなか、コンサートは始まった。予定時間はおよそ120分。長丁場だと思っていたけど、指揮をしている間はずっと笑みのこぼれるようなサウンドに包まれ、アンコール曲の最後の残響が消えるまであっという間だった。
拍手を背に楽屋に戻ったあとは、裏口で待ちかまえるブル部の部員たちに会いに行く。「いつも上手だけど、今年は何か…すごかった。何かが違った」とみんなが言ってくれる。
人生の至福のとき。
2月2日
喜びも感動もさめやらぬ…はずのその日、私がのぼったのは指揮台ではなく歯医者さんの診察台だった。前々から親知らずの周りの調子が悪く、炎症を抑える処置をしていたが、とうとうその日は親知らずを抜くことになった。それも上下合わせて一挙に2本。
麻酔注射を上限ギリギリの9回も打って、歯ぐきを切開し骨までけずり、激闘が終わるまではちょうど120分であった。治療中はもちろんのこと、縫合の糸が入ったままの現在も右側だけは自分の口のような気がしない。何より痛い。ぽっこり腫れた右頬がみじめだ。とほほ。
でも、まぎれもなくこれが人生だ。コツコツと準備をして、時にはつらい思いをして、ためたツケは精算して、たまにはまぶしい光も浴びる。生きてるなぁという実感が持てる日々は、痛いけど気持ちがいい。
さあ、次は生徒たちの受験、そして旅立ちの集い。生徒たちを目一杯輝かせるときだ。
新藤 理
カテゴリー: スタッフエッセイ
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