ほんの~小~さな出来事に
田房 絢子
明日は友人の結婚式。彼女とは高校ではずっと同じクラス。今や日本やアメリカを飛び回って、精力的に夢を追いかけ続けている。なかなかフランクな彼女。昔からの調子で「結婚はしないよ」と言っていたけど、「いざ決めてみると気持ちが落ち着いた」と笑っていた。16歳から今や31歳。形を変化させながら、私たちはこれまで幾度も同じ時間を共有してきた。
入学式。ピッカピカの女子高生あやこは1年10組。席順、五十音順。たぶさの「た」はたくさんの仲間を生み出す。そんな中、運命に翻弄されて、彼女は「たぶさ」のまん前の席。・・・出会いは最悪だった。「うわっ、この人なんか苦手・・・こわっ・・・。」そんな思いがあって、あやこは彼女に話しかけることもできず、隣と後ろの女の子と仲良くなっていく。しかし気がつくと、いつのまにか横には彼女。一番仲の良い友人となり、一緒に遊んだり、飽きもせずにずーっと彼氏の話なんかしていた高校1年生。聞くと彼女も、「うわっ、この人なんか苦手・・・こわっ・・・。」と後ろを振り向けずにいたそうで。仲良くなったきっかけは覚えていない。でも、それから彼女はずーっと友人。
これまで人生でいろんな転機が訪れたけど、きっかけというのは「ほんの小さな出来事」でしかないことが多い。しかも覚えていられないほどの。「今まさに、大チャンスをつかみました、私!」と言って、変化を起こしたことなど一度もない。そんなチャンスを待つのもいいけど、「ほんの小さな出来事」は日常に溢れている。そんな「出来事」はいつだって予期せずやってきて、すぅーっと後ろに消えていく。それをどれだけ拾えるかが勝負。いつだって両手を広げて、たくさんひっかかるようにしてやろう。
大大大大大前提、それは毎日動けること。毎日誰かと関わっていくこと。毎日を大切にすること。家にいることがあってもいい。でも少し楽になったら出ておいで。省エネでもいい。ちょっとだけでも毎日動けるようになろう。辛いこともうまくいかないこともあるけどさ、絶対に「ほんの小さな出来事」もひっかかるようになるんだよ。それにさ、拾えるチャンスは多いに越したことはないからね。
落ち込むこともたくさんあるけど、毎日を大切に思える人になってほしいな。・・・うーん、私ってば、こんなこといつも言ってるよね。耳にタコー・・・。
カテゴリー: スタッフエッセイ
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