三和高校第一期卒業式
亀貝一義
7日、札幌自由が丘学園三和高等学校第一期卒業式を行った。直前に会場を変更せざるを得なくなって非常に困惑したのだが、札幌駅前の佐藤水産文化ホールに移して無事終えることができた。「第一期」生は19名であったが、この日に授与したのは15名だった。事前の生徒もいたし、数日遅れる生徒もいる。和寒町長や同町の教育長も駆けつけてくれた。
私は、本校の卒業式は、世に誇ることのできるパターンだとしみじみ思う。それは、「卒業証書」の授与と併せて「担任からのメッセージ」があり、子どもと親への心のこもった2枚目の卒業証書でもある。小一時間を経て、第二部では生徒たちが主役となって、来し方を描き未来への希望を語り合う。担任や教師たちもまた登場し、巣立つ若者たちとの共同作業があった。
中でも「答辞」は聴く人を感動させた。卒業生のM君は中学校時代不登校を体験し、ある高校でも登校できなかった。そして本校に入学しそれまでの自分を完全に払拭した。今日の式で彼は「精勤賞」を得た。そういう自分の変わり方をたんたんと語る。「学校が楽しかったから」と。
終了後父母たちと4時間以上もの懇親会をもった(「謝恩会」)。ここで父母たちは、子どもと共に悩みそして感動したことを時の忘れるように語った。「もし自分の子どもが『何でもなく』過ごしていたら、こういう貴重な体験はできなかった」という。
人は苦しい辛い体験をしたなら、そういうことのない人よりも強くなるはずだ。そういう教訓を今日もどれほどたくさん得たことだろう。この卒業式でもまた人間の成長の多様なあり方を知ることができたと思う。
カテゴリー: スタッフエッセイ
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