2013 年 2 月 19 日
うれしい知らせ
田房絢子
最近、うれしい知らせが多い。高校生活をやり直す選択をして、まずは福祉の勉強をしたいと連絡をくれた卒業生。大学を中退したけど、また新たに進学を考えているという卒業生。そして、今日来てくれたのは大学を卒業見込みで、4月からは専門学校に進学予定という卒業生。私が担任をしていたときには、頭を抱えることも多かった。「ちゃんと来れなければどうなるでしょうか・・・」とか「これからどうしますか・・・」といったようなFAXを送ったこともしばしば。お母さん達と共にLove FAXと銘打ったこの方法が彼の心に響いたかどうかは定かではない・・・が、そんな彼らが何とか卒業の日を迎えた3月。その4年後にこんな形で次々と報告が聞けるとは思いもしなかった。あの頃のクラスは、毎日が生きることに精一杯で余裕が持てる状態じゃなかった。でも徐々にお互いに心を寄せ合い、支え合うことを学び、そうして自分の足で立つことを覚えた。とても越えられないような壁に何度も何度もぶつかりながら、あの2年間で私もたくさんのことを学ばせてもらった。あのクラスがなかったら今の私は存在しなかったと思う。子どもに対する気持ちや接し方、愛情、自分の在り方、教師であるということ、生きているということ。子どもたち、そして保護者の方々からもたくさんの愛をもらって、そして、卒業式を迎える頃にはひとつの頼もしいクラスになってくれた。ひとり一人が自分を大切に思うことのできる、そして他人も大切に思うことのできる人に育ってくれた。最初は頼りなかったみんなだけど、今ではどの子も逞しく生き残ってくれるに違いないと思える。紆余曲折したって、自分らしく生きられる道を見つけてくれるに違いない。
ふとした時に、こうして幸せを運んできてくれる卒業生たち。教師という職業は本当に本当に幸せなものだ。
カテゴリー: スタッフエッセイ
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