2013 年 5 月 1 日
ショートショートの物語
高村さとみ
新学期が始まって早半月。4月の慌ただしさも段々と落ち着き、フリースクールの生徒たちもようやく日常を楽しむ余裕がでてきました。新学期最初の国語の授業で私がよく取り上げる本があります。それは星新一さんのショートショートの作品です。星新一さんは「ショートショートの神様」と呼ばれるSF作家です。先日授業で取り上げたのは「おーい でてこーい」というわずか6ページの作品。突然現れたふかーい穴。人間はその穴を有効に使おうと都会のゴミをどんどん捨てて街を発展させていきますが、ある日最初に捨てたはずの石ころが空からふってきて…。物語はここで終わってしまいます。生産するばかりで後の地球環境のことを考えない人間のことを皮肉った作品です。他にも全てをロボットに任せるようになった街の話や不思議な新薬を開発した博士の話など、私が生まれる前に書かれた作品とは思えないほど今の社会を鋭く風刺しています。一つ一つの文が短く読みやすいのも魅力的です。
スマートフォンやタブレットなど最近は本当に便利になったなぁと感じています。私は方向音痴なので、スマートフォンで地図を見ながら歩くことは日常茶飯事です。ちょっとした文章を書きたいときにタブレットを利用することもあります。そんな便利な社会の恩恵を受ける一方で、ふと考えることがあります。TwitterやFacebook、LINEなど手軽に世の中とつながりを持ててしまう現代ですが、人と直接会ってつながるということをこれまで以上に大切にしたいということです。SNSを通じて知り合うことができた方たちがたくさんいますが、その便利さに甘えず人との出会いを大切に、顔を合わせて笑いあえるような関係を築いていきたいと改めて思うのです。今年度もあるであろうたくさんの人たちとの出会いを今から楽しみにしています。
カテゴリー: スタッフエッセイ
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