無駄なこと
フリースクールスタッフ 鶴間 明
私が住んでいる江別市は「風と煉瓦の街」と呼ばれて、あまりうれしくないことに風が強い。
今年は気象状況が安定しないこともあり、ますます風が強い。
この風、自転車に乗るときは抵抗となり、外で焼き肉しようとしても落ち着かず、どうも私の予定を常に狂わせてくれる。
この風と仲良くする方法はないものか。
そんなことから、私はまた、無駄なことを考えてしまった。
風力発電の実用化である。
業者に見積もりを立ててもらったところ、数百万もする上に、発電量は使用電力の12分の1。
とても採算が合わない。
しかも、自然エネルギーの北電への買電価格は、太陽光については高額だが、他は採算がとれない状況になっている。
風はいつ吹くかわからない。
しかも、発電量は風力の3乗に比例するためにますます安定した供給がされない。
発電するときはとてつもない量になり、暴風となると風車が壊れることも心配になる。
これを個人のレベルで実用化するのは難しいのだ。
しかし、難しいとなるとますますやってみたくなる。
業者には頼らず、自分で組んでみることにした。
風力発電機はインターネットで極力安い物を2機購入。
ホーマックで単管とツーバイフォーの木材を買ってきて、何とか2機を固定させる。
おお、風でまわるぞー。(ひとまず感動)
さらに、2機の風車から電線を這わせて家の中にもってくる。(苦労&苦労)
それぞれを合体させて並列にカーバッテリーにつなぐ。
その間にはチャージコントローラーもつける。(実験&実験)
直流電源を交流電源に変換させるコンバーターを介して家電を動かす。(なまら感動)
という訳で、業者が見積もった金額よりも恐ろしく安価で独立式の風力発電装置を自作してしまった。
おかげで、風が吹くのが楽しみになった。
精一杯蓄電しても、できることは携帯電話を充電したり、調子の良い時でiPadを充電したりする程度であるが、一応、実用化の範囲である。
今日も家に帰るとブンブン回る双子の風車が私を迎えてくれる。
ペットの様で、かわいがっている。
風車はいい。見ていて飽きない。
道行く人も風車を見る。
小さな子も指さしていく。
しかし、私よ、これは本当に無駄ではなかったか?
そう問い返して見たくなることが多いのは、気のせいだろうか。
カテゴリー: スタッフエッセイ
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