春はあけぼの。
高村さとみ
料理漫画が好きだ。
「きのう何食べた?」「花のズボラ飯」「高杉さん家のおべんとう」「甘々と稲妻」「いぶり暮らし」。どれも日常の自炊をテーマにしている。これらとはやや趣旨がちがう漫画で「ワカコ酒」というものがある。20代の女性が一人店に入って酒を楽しむ漫画だ。内容はおつまみとそれに合わせた酒の描写が大半を占める。私も20代半ばから一人飲みを始めた。多人数の飲み会も楽しいが、一人だと自分の飲みたいお酒、食べたいおつまみを自分のペースで楽しめる。家でも店でも楽しい。飲むお酒はもっぱらビールか日本酒である。好きなおつまみナンバー1を決めるのはとてもとても悩ましい。その時の気分、家で飲むのか、店で飲むのかなど状況によりけりだ。
疲れているときはジャンクなものが食べたくなる。ポテトチップスのような菓子類やコンビニのレジ横に並ぶコロッケ、唐揚げなど。逆にこういうものを店で頼むことはほとんどない。たまに無性にソース味のような濃い味が食べたくなる時もある。これらには第3のビールがいい。すっきりしたビールと油、濃い味の組合せが好きなのだ。
気分が良いときも落ちているときも日本酒がいい。気分が落ちているときには熱燗で体からあたためたい。ゆっくりじっくり飲むには塩辛や酒盗、ホタルイカの沖漬けなどの珍味。ちょびっと食べて、ちょびっと飲んでで永遠に酒がすすむ。気分の良いときは冷酒。日本酒はどれも好きだが、フルーティな香りの広がるものが特に好きだ。冷酒に合わせるならあたたかいおつまみがいい。おでんや煮物は具もおいしいが、正直だし汁だけでもおいしく飲める。
店にあるとつい頼んでしまうのは、レバーやモツ煮などの内臓系。家で飲むときは上記のように安く手軽なものがいいが、店では家であまり食べないものを食べたい。レバーはたれで、焼き過ぎていないふわふわのものがいい。焼き鳥にはビールだ。
漬物や刺身などさっぱりした味わいのものには日本酒がいい。刺身はそのままでも昆布じめでも漬けでも全ておいしい。牡蠣もあればつい頼んでしまう。焼きか蒸しでレモンをかけたい。おととしの夏、福島で食べた牡蠣が忘れられない。北海道で食べるものと形からしてちがう。まんまるでぷっくりしていて大きい。1つ食べるだけでもものすごい満足感だった。(以降、300余段までつづく)
カテゴリー: スタッフエッセイ
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