2009 年 8 月 4 日

「予告―演劇部へ―」

                                                                      演劇部顧問 椎名結実

第3回演劇部定期公演が間もなくやってくる。
連日練習に励んでいる部員たち。
夏休みに入ると、自主練と称して、早く登校したり、部活のない日も台本を持ってやってくるようになった。
「役者が誰も来ていない・・・」と嘆いていたかつての演劇部の姿が嘘のように、ほぼ全員が、毎回の練習に集まってくる。
(それでも、本当に全員そろう日は数えるほどしかないが、なんと大きな進歩だろう)

失敗も、恥ずかしいことも、人に迷惑をかけたことも、数えきれないほどある演劇部だが、「最後の最後まであきらめないで、いい舞台のためにあがく」ことだけはやめずに来たことには自負がある。
顧問の指導力不足のおかげで、そんなことをきちんと言葉で伝えることも、有意味な働きかけで訴えることもできずに来たが、
「最後まで努力しつづけて」ついてきてくれた、歴代の演劇部員ひとりひとりに、私は誇りを持っている。

今年は演劇部の3回目の卒業生を出す年。
うまくなくていい。失敗したっていい。ただ一生懸命、仲間と力を合わせ、観る人のことを思いやりながらやり遂げたときの拍手は、自分を一生支えてくれる自信をくれる。
その瞬間をかかわった全員に持ってほしいばかりに、考え付く限りの挑戦をさせてきた。
もちろん、今回も・・・。

ただ、自分を信じられなくて、そんな挑戦への一歩が踏み出せないときもあるだろう。
例えば芽生え始めた自信が、逆に「妥協」へと自らを導いてしまうこともあるだろう。
だからそんなときは、誰よりも先に「納得いかない」と怒るのが、私の仕事なのです。

自分自身のことは、誰だってよく見えないから、
気がつかずに、積み重ねてきた努力を無駄にしようとする時がある。
分かっていてもつい、失敗する方へ流された方が楽だと思ったりするもの。
いつか、自分自身でそんな弱い自分にブレーキがかけられるようになるための、練習になりますように。

さあ、皆さん、今日は、本気で怒鳴りますよ!!

★演劇部定期公演は8月22日(土)14:00 札幌市こどもの劇場やまびこ座にて(地下鉄東豊線元町駅徒歩5分)。在校生無料。小学生以上500円。
多くのご来場をお待ちしております!!(予約不要)