全国大会を終えて
高村さとみ
先日、約1年にわたって準備をしてきた「登校拒否・不登校を考える夏の全国大会2012 in北海道」「全国子ども交流合宿2012 in北海道」が無事終了した。当初は赤字も覚悟したこの大会だが、7月から参加申込者が急激に増え当日は何と350名もの参加があった。 間違いなく「やってよかった!」と思えるのだが、具体的に何がよかったかというといろんな視点がありすぎて自分の中でも整理がつかない。 例えば、札幌自由が丘学園生徒の視点から。
フリースクールの生徒は当日多くのお客さんの前でバンド演奏を披露した。今年度初めてのステージである。昨年度場数を踏んだだけあって、技術的にもとても上手になっていたし、このように自分たちの練習を披露する機会は一人一人の自信につながる。また、全国の人たちといじめや不登校について考える時間も持つことができた。様々な考え方をもった同年代の人達と出会うことはとても刺激になっただろう。
例えば、フリースクールや不登校の親の会の視点から。
この全国大会を機にフリースクールや不登校についてメディアにでる機会が増えた。学校へ行くことが当たり前とされる世の中で、不登校の当事者や保護者がいかにつらい思いをしているかは常に発信しつづけていかなければならない。また、今現在つらい思いをしている方たちにフリースクールのような支援機関の情報を届けるためにも、メディアでの発信は不可欠である。このような発信の場をつくる機会として全国大会は非常に有効であった。
例えば、現地実行委員会の視点から。
この全国大会を準備するために、北海道内のフリースクールスタッフや不登校の親の会メンバー、学生などで北海道現地実行委員会を組織した。後半は週に一度打ち合わせの場をもち、広報・協賛金集め・当日の仕事分担などを行ってきた。同じ目標に向かって多くの時間を共有するので、自然と仲は深まる。私自身もこの大会を準備するまでは知り合うことのなかった方々とつながることができた。このようなつながりは、きっと本番の全国大会が終わった後も引き継いでいけるものだと思う。
…というように、やはり書ききれない。もちろん反省点もあるのだが、そこを差し引いてもやはり「やってよかった」のだと思う。私が印象的だったのは、私が引率した子どもプログラムに参加した親子に「2日間本当に楽しく過ごせました!ありがとう!」と言ってもらったこと。非常に主観的ではあるが、これだけで準備に追われていた疲れなどふっとんでしまうのだ。
この大会をこのまま終わらせてしまうのはもったいない。大切なのは、この大会をステップにしてこれからどう動くか。残りの夏休みはそんなことを考えながら過ごすことになりそうだ。
カテゴリー: スタッフエッセイ
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