2013 年 10 月 31 日

秋といえば・・・

高村さとみ

みなさん、秋といえば食欲の秋ですね。というわけで、今回は食に関する話です。が、食欲増進ではなく減退の話。ご注意ください。

打ち上げや親睦会に参加するとあまりごはんを食べないので驚かれることがあります。何かと話題にあがるので、なぜこのようになったかを自分でも考察してみたいと思い、このテーマでエッセイを書いてみることにしました。

まずは高村の食に関する特性について。

・好きな食べ物:漬物全般、とろろ昆布、あっさりしたもの、酸っぱいもの、味噌汁やスープ、野菜、きのこ、甘いもの

・嫌いな食べ物:ポテトサラダ、マカロニサラダ、スパゲティサラダ、脂っこいもの

・少食

・食べるのはゆっくり

・満腹の苦しさが嫌い、空腹は平気

・外食が苦手

こってりよりもあっさりが、主食・主菜よりも副菜や汁物が、肉・魚よりも野菜が好きです。こうしてよく考えてみると好きな食べ物はたくさんあるのですが、いざ人に「好きな食べ物は?」と聞かれるとなかなか答えられないのは、「好きな食べ物=食べたい食べ物」ではないからです。好きな食べ物は食べるとおいしいと感じるものですが、自分の中では「満腹の苦しさが嫌い」という思考の方が優位にあるので好きな食べ物と食べたいものはイコールではないのです。

上記のようにいろいろと書きましたが、自宅では割と普通に食事をしていたりします。むしろ食べ物を残すのは嫌なので、満腹感を感じたとしても一人前は食べ切ります。しかし人には食べないところを目撃されているのはひとえに「外食が苦手」という特性が理由でしょう。「外食が苦手」と書きましたが実は「人と一緒に食事をするのが苦手」なのです。この理由は子どものころの育ちに関係があると自分では思っています。食事に関する子どものころの思い出を振り返ると、一番に思い出すのが学校給食です。元々小柄だった私は今と変わらず少食・食べるのが遅い、加えて好き嫌いの多い子どもでした。そんな私にとって時間内に食べ終わらなければならない、残してはいけない給食はとても苦痛な時間だったのです。みんなが休み時間を過ごしている中一人で食べ続け、そんな私をかわいそうに思った友達が付き添ってくれる、そんな状況を子どもながらにとても恥ずかしく思っていました。(ひょっとしたらこの感覚をわかってくれる人は多いのでは?今同じ思いを抱えている子もいるかもしれません…)

現在好き嫌いはほとんどありませんが、少食と食べるのに時間がかかることは相変わらずです。なので、人と外食をする機会があると「自分がゆっくり食べることで相手に迷惑をかけていないだろうか」「もし残してしまったら相手はどう思うだろう」ということがとても気になり、一生懸命食べることが目的になってしまって味などどうでもよくなってしまうのです。

というわけで、もしも高村から食事に誘うようなことがあれば、それはよっぽどその人と仲良くなりたいか心を許しているかのどちらかです。温かく接してやってください。久しぶりに給食のことを思い出して気持ちがブルーになりましたが、こうしたちょっとしたマイノリティはそこかしこに隠れているものかもしれません。子どもは大人の思いもよらないところで繊細に傷ついているものです。私も子どもと関わる一人の大人として気を付けなければなりませんね。