給食のヒミツ
高村さとみ
給食のヒミツ。フリースクールは正式な学校ではないので、通常は給食がありません。ありませんが、札幌自由が丘学園では今年度からお隣の「ひかり亭」に力を貸していただき、週に1回の給食を始めました。
始まった当初の給食の時間は大混乱!登校している人数が日によってバラバラなこと、米を炊く・食器を洗う作業があることなどが理由でした。今でこそ配膳から片づけまでの手順が決まってきましたが、まだまだ学校の給食ほど効率的ではないだろうなぁと思います。でも、この非効率さが良いのです。非効率的な分、子どもたちは考えます。
「まず始めに人数を数えよう」
「給食係以外の人で机を元に戻して」
「給食係は給食がのっていた大きな皿を洗うから、流しは1つ開けておいて」
「このおかず、あとちょっとだから誰か食べちゃって」
こうして誰かの呼びかけや話し合いにより、少しずつ手順が決まってきました。まだまだ改善の余地はあるでしょうが、それは子どもたちが工夫を考える余地があるということでもあります。
これと似ているのがルールづくりです。札幌自由が丘学園には細かな生活のルールがあります。携帯の使い方、荷物の置き方、授業の過ごし方等々。フリースクールのイメージとあまりそぐわないかもしれませんが、このルールは子どもたち自身が決めてきました。まずは年度初めに今年度の仮ルールとして昨年度のルールを提示する。それを見て、今年度変更したいところや追加したいところについて話し合います。年度途中でも、何か変更したいという意見があれば改めて話し合いの場を持ちます。
給食とルールづくりに共通しているのは、自分たちでつくり、考えなければならないということです。これがもしも、大人が全てを用意し与えるだけになっていたら、子どもたちが一生懸命考えて話し合う様子は見られなかったでしょう。より良くするための工夫は生きる力でもあります。効率ばかり追い求めてはいけない、まわり道、アナログ、原始上等。なんだか、人の生き方にも通じそうな話ですね。
カテゴリー: スタッフエッセイ
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