「はる」
田房 絢子
ようやく春が訪れようとしている。とはいっても、暖かくなったり寒くなったり、またどうなるかわからないので、この台詞はもうしばらく後にも登場するかもしれないけど。
人間も動物だということを、この春という季節に毎年感じさせられる。春の息吹を感じるように、子供たちからは躍動感を感じ、春の暖かい日差しを浴びるように、子供たちから暖かい生命力を浴びている。そしていつまでも、この春という季節がもたらしてくれる奇跡を、信じたい。この春の陽気と共に、なぜか逸る気持ちを感じながら、思い切って一歩踏み出せるように。あの太陽に向かって元気に花咲く希望を持って。私たちは私たちにしか持ち得ない理性や感情を持ったけど、どこかで“動物”だということを細胞が忘れてはいない。その本能に素直に従ってみよう。
外は天気が良くて気持ちいいよ。だから、難しいこと抜きでさ、散歩でも行こうよ。