2016 年 6 月 のアーカイブ

2016 年 6 月 29 日

日々是成長

本間 香菜

 この春から三和高校に入って、早三ヶ月が経とうとしています。その間に、本校のある和寒町へは1.2週間に一回程度のペースで通っています。札幌から和寒町への道のりは、高速道路で約二時間。最初はとても遠くに感じていた道のりも次第に慣れてきました。高速道路の和寒の出口を下り、三笠山の姿を見ると「あぁ、和寒に来たんだ!」と、一週間ぶりにもかかわらず、なぜか懐かしい気分になります。

 さて話は変わりますが、私の趣味はドライブです。行くあてのない一人ドライブや、車内で友人と会話をしながらのドライブなど、どんな運転も大好きです。
 最近では少なくなりましたが、数年前まで私の休日の80%は一人ドライブでした。というのも以前住んでいた町には、コンビニが二件、小さなスーパーが一件、服が買えるお店や映画館、ボーリング場なんてありません。大好きなカラオケも、たまにある職場の飲み会の時に飲食店で歌うくらいのものでした。そのため、仕事が休みの日は自然と遠くのどこか楽しい場所を求めさまよいドライブし、車内に流れるBGMとともに熱唱する私の一人カラオケの空間となるのでした。今思えば、社会人になりたての頃は、見ず知らずの町でひとり暮らしをし、同年代の同僚も数人しかいない中で、初めて買った車が一番の友だちだったかもしれません。(「1番の友だち」はちょっと言い過ぎかもしれませんが...。笑)

 先日、和寒町の帰り道、砂川のパーキングエリアから札幌学習センターまでハンドルを握らせてもらいました。
先ほどドライブが趣味という話をしましたが、実は今まで高速道路を走った経験がほとんどありません。もともと、田舎町の広い道で、通行人も車もほとんどいない中で運転しかすることがなかった上、住んでいた付近には高速道路がなかったためです。
 私がその貴重な高速道路の運転を初めて経験したのは、生まれ育った北海道ではなく、兵庫県の淡路島に住んでいた妹と四国に旅行した時です。渦潮で有名な鳴門海峡を横断するには高速道路である鳴門大橋を通らなくてはいけないのです。高所恐怖症で橋の運転が嫌いな私...高速道路にも関わらず、怖さのあまりスローペースで走行したため、後続車が列をつくってしまったのは言うまでもありません。笑

 あの衝撃の高速道路デビューから早数年、道内の高速道路も何度か走りました。そして、先日の学園の大きな車での砂川―札幌間の高速道路デビュー。横風に煽られるのではないかとドキドキしながらの運転でしたが、思ったより落ち着いて運転することができました。そんなこともつかの間、大変だったのは札幌市内でした。都会の運転には慣れていない私・・・。車線が何本もある道路はかなりヒヤヒヤしましたが他のスタッフのサポートのおかげで、無事札幌学習センターまで帰ってくることができました。

 最後に、タイトルの「日々是成長(にちにちこれせいちょう)」は私の好きな言葉のひとつですが、この3カ月生徒ととともに過ごし、改めて気づかされること、学ぶことが本当に多くありました。


 運転技術の成長については、想像もしていなかった成果ではありますが(笑)、運転技術と同じように、この先も生徒とともに日々成長できるよう自分自身を磨いていきたいと思います。

2016 年 6 月 20 日

18歳からの選挙権

札幌自由が丘学園三和高等学校 校長 亀貝一義

7月10日(日)に参議院の選挙が行われる。6月22日が「公示」の日(この日から堂々と選挙戦が始まる)。
参議院は定数が242人(衆議院は475人)でこの半数を3年ごとに選挙で選ぶ。(96人を全国比例で選び、146人が選挙区で選ぶ。ちなみに北海道選挙区は今回は3人を選出する)。

重要なことは、この選挙から日本の「有権者」は満18歳に引き下げられることだ(これまでは満20歳)。

選挙権は、これ自体重要な民主主義の秤(はかり。バロメーター)と言える。日本の国民が初めて国政の上で選挙権を行使したのは、明治23(1890)年7月だったが、この時の選挙権は、国税15円以上納める満25歳以上の男子に限られていた。この時の数は45万人、総人口のたった1.1%だった。

現在の選挙権(満20歳以上の男女で財産に関係なく)になったのは、第二次大戦後の昭和21(1946)の第22回総選挙のときからだった。だからたかだか70年間の歴史でしかない。

女性が有権者になったのは、多くは20世紀になってから。世界のほとんどで女性の参政権(選挙する権利と立候補する権利)が確立するのは第二次大戦後。だから民主主義が普及した歴史はまだ70年程度としか言えないのかも知れない(今も女性が参政権をもっていない国があるという。さてどこでしょう。自分で調べて下さい)。

ウチの高校(全日コース)で7月の参院選挙で投票できる18歳以上の生徒は数名(一桁)しかいないようだが、棄権しないで貴重な参政権を行使してほしい。投票に投票所に行くのは面倒だ、という若者が少なくないというが、この面倒とされる権利も「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」(日本国憲法第97条)。決して棄権しないで欲しい。そのためにも政治に直接参加したいと名乗りあげている各立候補者の政見をよく見て自分の頭で考えて欲しいと思う。