教育実習の思い出
札幌自由が丘学園三和高等学校 亀貝一義
毎年、本校(札幌自由が丘学園三和高校)に主として卒業生なのだが、教育実習生が来て授業をしてくれる。実習生の皆さんが卒業後、学校の教師になるかどうかは別として、一人ひとりにとってこの実習は大きな意義を持っているのではないか。
私の時代(1950年代終わり頃)、学校の先生が足りなくて、高校卒業生も臨時の教師をやるという時代だった。
私は、大学2年目の秋に、寮生活の中で、ある先生の講演を聴く機会があり、大いに感動して学校の教師になろうという目標をたてた。そして教育学部に進んだのだが、4年目の春だったと思うのだが、教師の資格を取るには教育実習というプロセスが必要、ということで、札幌北高校に2,3週間行くことになった(多分「日本史」を担当していたと思う)。その時のことはあまり覚えていないのだが、教育実習の終わりに必ず「教育研究授業」を行うことになっていた。
今の記憶でいえば、私は日本の軍国主義が勢力を持ってきた昭和初期のあたりをテーマにした授業をしたと思う。
今でも記憶にあるのは、当時の右翼や軍部の一部がファッショ的行為を行った際の理屈に「君側の奸を斬る」というのがあった。私はこの語を板書して、「キミガワのカンをきる」と読んだ。「君側」という語の読み方を間違った。本当は「クンソクのカンを斬る」と読む。意味は天皇の側で威張っている悪者を切って排除すれば天皇の光が自然と輝く、というような意味だ。どういう読み方でも意味は違わないのだが、キミガワと読んで、後で「反省会」で指導してくれた先生方から指摘されて恥ずかしい思いをした記憶がある。
あれから50年以上たつ。教育実習の体験があったから教育の仕事をし続けてきたのか、と述懐する昨今。
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