2017 年 2 月 20 日

女ともだち

 桑名 八重

先日、久々に学生時代の友人に会った。
約1年半ぶり。

同じ市内に住んでいるが、たまーに会う間柄で気がついたら今回はこんなに日が経っていた。

彼女とは女子大の4年間を一緒に過ごした。
ゼミは違ったものの、ほぼ同じ講義を受講しお昼ご飯も一緒に食べていた。
学校によって女子校は雰囲気が違うと思うし、私たちはお互い高校まで共学だったのでずいぶんさばさばした女子大ライフだった。
意外とお一人様行動も多かったし。一緒に過ごしていた他の友人もそういうタイプばかりだった。

私はなんだかいつも忙しい学生で、学内では一緒に過ごしていたが学外で遊ぶことはほとんどなかった。
卒業式の日、彼女を含め友人たちに
「あんたと飲みに行ったり、遊んだ記憶ない。帰り道が一緒になったのも試験の日くらいだったわ~」
と言われるほどだった。

そんな私なので、卒業後も友人たちと頻繁に連絡を取る事もなく会う事もなく。
なんせ、携帯を持ったのも大学卒業後なので、番号を知らせていないし、知らないし。
かなり不義理なことしています(高校時代の友人からは行方不明扱い。しょうがないが・・・)。

そんな中、彼女とだけは年賀状などで細々と連絡が続き、お互いに地元に戻ってからは年1ペースで会っていた。

会って何を話すわけでもなく、近況やお互いの子どもの事、日常のちょっとした疑問など。
取り留めもなく2時間ほどうだうだと話す。
ただ、それだけの時間です。

そんな関係でいいと思っている。
学生時代に出会って、ほぼ20年。あの頃と変わらずに付き合える友人関係が、嬉しいのです。

その彼女が4月から地元を離れることになった。
数年前から聞いていたが、忙しなく過ごしていた私はまだ2,3年先だと思い込んでいた。
正直、びっくりして寂しかった。

もうしばらくは帰省以外では戻れない。
今までだって頻繁に会っていた訳ではないが、とても寂しい。

永遠の別れではないけれど、次にいつ会えるのか。会える機会を大切にしたいと心から思う。

私たちはたくさんの人と関わりながら生きている。
けれど、ずっと関わりが続く相手は意外と少ないのかも知れない。その中でも私はマメではないので特に少ないと思う。
それでも人との付き合いは大切にしたいと思っている。

今、高校生活を送る生徒たちにはぜひ、一生つながれる友人を作ってほしいと思う。
いつか、昔の自分をふり返るとき、一緒に思い出話ができる友人がいることはやっぱり嬉しいことだから。