2009 年 2 月 11 日

フリースクールの父母の声を聞く

2月7日、札幌エルプラザで「教育フォーラム」を開催した。主催は北海道フリースクール等ネットワークと札幌自由が丘学園。共催の事業としてこの1年間では3回目に当たる。そのうち2回のコーディネーターを務めてくれたのは北海道新聞社編集委員の安宍一夫さんである。
今回も参加者が定員をオーバーするほど多く、用意した資料では間に合わなくあわてて増刷(コピー)したほどである。
今回のテーマも「教育と学校はどう変わるべきか」であったが、特にその基軸は父母の声、要求である。つまるところ子どもの気持ちにマッチした教育と学校をどうつくるか、というである。今回、3つのフリースクール(そら、札幌自由が丘学園、漂流教室)に子どもを通わせている3人の母親の声を聞くことができた。ご三人とも、よくぞ自身の気持ちと要求をまとめて明確にした、という感想である。
それぞれの方が、自分の子どものかつての姿にとまどい、困り、学校の関係者に問題提起し、訴えてきたが、先生方も皆一生懸命に考えてくれたが、どうも「どこか違う」という印象から離れることはできなかった、フリースクールと関わることによって、初めて「子どもの居場所、子どもが大切にされる場所」を実感できたという。

私たちも常々「子どもの学ぶ場所」を単純に学校に限定すべきでない、と言ってきた。それを先日のフォーラムで親たちの声として聞くことができたのは感無量という感想である。その親たちが皆「自分の気持ちを言うことができて感謝します」と言ってくれたのもうれしかった。

今回、最後まで小林郁子道議と札幌の長谷川衛市議が参加して意見を言ってくれたし、これまでにない現場の先生も参加してくれた。また道教委のしかるべき立場の人も参加いただいたことも意味のあるフォーラムであった。後援してくれた北海道私教組の書記長も同席していただいたことも印象的である。

問題はまた新しい側面をつくりだす。いろいろ微妙な問題を持ちながら「子どもの最善の利益」にかなう取り組みの方向を追求しなければと思う。なかなかヒマになることは難しいという今の心境である。

亀貝一義