2010 年 1 月 8 日
2009年から2010年へ
高村 さとみ
今振り返ってみると、2009年はよく泣いた年だった。悲しい出来事があったというわけではなく、映画やドラマで泣くようになったのだ。
私はその昔とても天邪鬼な子どもだった。何か欲しいもの、やりたいことがあっても、気持ちとは正反対に欲しくない、やりたくないと言ってしまう。そのくせ「本当は欲しかったのに」と隠れてめそめそ泣いているような子どもだった。…今となっては理解不能だ。そんな幼少時代だったので、(あるいは思春期は皆そうなのかもしれないが)中学、高校と成長しても「泣くのは恥ずかしいことだ」、「感情を表に出すのはみっともない」と考えていた。20歳を超えても映画などで感動して泣くということはなかったのだが、2009年になってやっと泣けるようになった。
それでも感情を言葉で表すのは今でも苦手だ。人は「快」、「不快」の感情のみを持って生まれ、母親との関わりや経験により「喜び」「悲しみ」といった感情に分化され、さらにそれが「羞恥心」「憧れ」といった複雑な感情へ分化されていくという。私はようやっとその感情を受け入れることができたというのに、さらにそれを言葉にして人に伝えるにはまだ時間がかかるらしい。私は相手に伝えたい言葉を選んで、切り捨てては飲み込んでしまう。言葉にするのはとてもエネルギーのいることのようで、億劫にさえ思う。だから、自分の気持ちを素直に言葉にできる人はとても魅力的だと思う。
2010年寅年。私は年女である。猛虎の勢い…とまではいかなくても、前年より魅力的な自分になれるように、何かしら変化のある年にしたいと思う。
カテゴリー: スタッフエッセイ
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