2010 年 1 月 12 日

第2回日本フリースクール大会

                                                            

                                                   亀貝一義 

10日と11日、上智大学の四谷講堂と国立オリンピック記念青少年総合センターを会場として標記の会が行われた。昨年に続いて第2回目のJDEC(Japan Democratic Education Conference)である。今回、北海道からは本学園から私と高村さとみさん、漂流教室からお二人が参加した。全体では延べ300人くらいの参加だったろうか。このコメントは私的な意見であることはいうまでもない。
二つのシンポ、「今日本の教育を考える」と韓国の代案教育(オルタナティブ教育)。各地のフリースクールの実践紹介・展示、テーマ別セッション、JDECセミナー(高岡健さん「発達障害の子どもへの支援」)などを軸として、他に昨年どおりの多彩なミーティングがあった。

この大会で確認し得たことは、いわば「再確認」であったが、子どもの置かれている状況がますます厳しくなっていること、これに対する教育の仕組みがやはり変わっていないこと、逆に「子どもを大切にする多様な教育」への取り組みが進んでいること、そしてこれを政権交代を契機として一歩制度的に保障することができそうな状況が生まれているかも知れないということである。これらのことは、尾木直樹氏と「フリースクール推進議員連盟事務局長」寺田学氏(秋田・当選3回)、奥地圭子氏によるシンポジウムからつかむことができた基本である。

ひょっとしたら変えることができるかも知れないといういくつは、不登校問題を「学校復帰」にしぼってきた政策を「子どもにとっての最善の利益」の視点から変えること、フリースクールの社会的な位置の向上につながる政策を前進させること、などである。もちろんこれらについて、現政権が何がしかを触れているということではない。むしろ公立高無償化や「仕分け」などで見られるように教育格差を増大させることになりかねない面があることは否めない。しかし、寺田議員が「これまでの自公政権時よりもはるかに「子どもを大切にする教育、多様性を高める教育」という「目線」は強まっていることを強調されていることから小さい可能性を期待していきたいものである。

私(たち)がこれまで言ってきた教育と学校のあり方をもっともっと子どもに合った方向に切り替えていくべきという方向をより強めていきたい。
なおJDECの内容については、適宜私のブログ(http://blog.goo.ne.jp/kametarou_2005)でもとりあげるので参照いただけたら幸いである。