2011 年 1 月 20 日

第3回 SJGゼミ

                                       亀貝 一義

8月28日に第1回目を行ってから、今回(20110119)が3回目。札幌自由が丘学園の父母とスタッフの合同の勉強会である。前回に引き続き、親の体験を紹介してもらい、それぞれの悩みや体験とつなげて教訓にしていこうという趣旨である。

今回は3人のお母さん(高校生の子ども)に、「わが子が人とのかかわりを取りもどしたきっかけ」というテーマで話してもらった。
わが学園にたどりつくまでの生徒本人と母親の心の悩みや家族内でのカットウを経て学園に至る。入学以降も一直線ではない。やはりジグザグの歩みを経て、それぞれが自分の足で歩み出すプロセスはやはり感動的だ。

・親として子どもを信じることは「待つ」こと。
親は子どもが学校との関係でうまく行かなくなったときに、なんとかして「励ます言葉」を探す。そういういわば徒労の時期もあり、またお父さんとの関係も容易ではない、そういう苦闘の時期を経て、子どもたちは自分で自立していこうとする。
・人との関わりは自分が「自分」の存在に気づき自信をもつ第一歩になる。
私たちは、常々コミュニケーション能力などを口にするのだが、この力はやはり人との関わりの中で、自分が認められ他人を認めることが契機であろう。
・何が「歩み出す」きっかけは人それぞれであって、「こういうことをすればうまくいく」ということはきわめて難しい。書店にある「不登校」の本がいう「不登校克服特効薬」などはほとんど疑問であるが、良心的な医師の示唆が有効になる場合が少なくないことも語られた。
・相談機関や専門家の「診断」も、そのときその時まったく異なる。「アスペルガー」になったり「LD」になったり、それ以外になったり。「手帳」についても議論された。