2011 年 3 月 22 日

「新しい旅立ちを祝う集い」を終えて

高村さとみ

 3月20日(日)、フリースクールの卒業式にあたる「新しい旅立ちを祝う集い」を行いました。今年は10人の生徒がフリースクールを旅立っていきました。

 もうお別れなんだと本当に実感したのは18日(金)のこと。その日は旅立ちに向けて一日中、ステージ発表の練習や当日の式の流れの確認をしていました。放課後も練習をするため普段使っているテーブルは端に寄せ、帰りの会は椅子を円形に並べて行いました。いつもはフリースクールが一つのクラスであるという認識はなく、各々が仲の良い子と好きな遊びをしている、小グループがたくさんあるという印象でした。ですが、そうして円形に並んだ生徒たちを見渡していると、例え直接的に関わり合わなくてもこのメンバーは同じ空間・同じ時間を共有する「仲間たち」なんだということを強く感じました。「このメンバーで過ごすのはあと2日しかないんだ」と想うととてもさみしく、やっと別れの時がきたということを実感できたのでした。

 卒業生の中には三和高校へと進学する子もいますが、同じ建物内であってもフリースクールと高校はやはり別空間です。もう同じメンバーが同じ時間・同じ空間を共有することはできませんが、在校生は新たな仲間を加え新たな共有を、卒業生はそれぞれの進む道の中で出会う人たちと共有をしながら経験を積み重ねてゆくのでしょう。卒業生がこの先どんな仲間づくりをしていくのか、在校生がどんなフリースクールをつくっていくのかとても楽しみにしています。