2011 年 7 月 6 日

おしつけ授業

小田将弘

YOUスペーススタッフで、フリースクールのパソコンの授業も担当している小田です。

去年に引き続きフリースクールのパソコンの授業を担当させていただいていますが、去年はタイピングからはじまり、インターネット使用上の注意などをやりつつ、「掲示板」「チャット」「ブログ」「Wikipedia」「Twitter」などのインターネットのコミュニケーションツールを一年を通してやりました。

一般的かつ実践的なエクセルやワード、パワーポイントの使い方は高校でもじっくりやりますので、フリースクールではまず「パソコンに親しむこと」とか、「パソコンを使ってこんなことができるんだ!」というのを知ってもらったうえで、まずは毛嫌いせず、興味を持ってもらいたいというのが主旨です。

今年もその主旨は同じなんですが、今年は去年とはちょっと違う感じでパソコンの授業を進めています。
去年一年間わたしのパソコンの授業を受けてくれた生徒が、「なんだまた同じか」と飽きてしまわないようにというのもありますが、去年よりも私的に準備に時間が取れないというのが大きいでしょうか。(ブログや掲示板のセッティングは割と大変)

今年は少しコンピューターの中身的なことも見せてみたり、あとは個人的な今年の興味から、プログラミングについて少し学ぶような時間が一学期は多くなっています。

基本的にせっかくフリースクールに来たのだから、普通の学校でやらないようなことを授業でもやりたいと思っています。

先日は音楽プログラミング言語「MAX/MSP」を使って私が作った様々な音楽プログラムで遊んでみました。
その前の時間は「モーション・タイポグラフィ」という表現。

「MAX/MSP」は現代音楽や現代美術など、世界でも先鋭的なアーティストが使用しているツールで、私もかじりはじめたばかりですが、すっかりのめり込んでいるということもあり、授業で紹介させていただきました。

世界広しといえども、パソコンの授業でMAX/MSPについて触れているのは、札幌自由が丘だけではないでしょうか。

しかし、こちらからの一方的な説明が多く、最後にプログラムで遊ぶ段階の一番面白いところまで残ってくれた生徒は、最初に居た生徒の半分以下。去年からやっているパソコンの授業の中で、実質一番不評だったと言っても過言ではありません。

日頃から、「教えるより生徒から学ぶ」とか、「環境だけ整えて生徒が勝手に学ぶ」ように心がけているのですが、この時ばかりは大失敗でした。

授業の計画を練っている段階で、厳しいなとは思っていましたが、予想通りの展開。でもつらいです。

こちらからの押しつけのような形の授業は、生徒の反応も悪かったり、自分としてもかなりつらい部分があり、終わってからグッタリと嫌な疲労が残り、しばらくコンビニ前の灰皿のところから動くことができません。

「押しつけ」や「つめこみ」ではない形で、生徒にパソコンの世界の魅力や可能性について学んでいただけるよう、また知恵を絞ってがんばっていきたいと思っております。